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きちんと知って、しっかり予防!肺炎から身を守るための予防策

加齢とともにからだの免疫力が低下すると、ちょっとした体調の変化からでも肺炎を起こしやすくなります。
特に65歳以上で、心臓や呼吸器に不安があったり、腎不全、肝機能障害、糖尿病などの持病のある人は、肺炎を起こしやすく、症状が重くなる傾向があります。高齢になるほど、肺炎で亡くなる方の割合が増加するため、肺炎のことをよく知り、予防に努めることが大切です。ここでは高齢者に起こりやすい肺炎についてご紹介します。

◆高齢者の肺炎の特徴 

肺炎は、肺炎球菌などの細菌やウイルスが肺の奥に侵入し、炎症を起こすことで生じる病気です。高熱が続くほか、呼吸困難や息切れなどの症状を引き起こします。ただし高齢者の場合、肺炎を発症しても高熱などの症状が現れにくいため、発見が遅れ、気づいたときには症状が悪化しているケースが少なくありません。手遅れにならないために、食欲がない、全身がだるい…などの症状がある場合は、まずは肺炎を疑い、医療機関を受診しましょう。糖尿病をはじめとした基礎疾患をお持ちの場合はもちろん、ふだん元気な人でも、風邪をひくなどして免疫力が低下すると、肺炎を起こしやすくなるので注意が必要です。

<高齢者の肺炎、予防と治療> 
予防の基本は、うがい、手洗い、マスクの着用、そして予防接種(肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチンなど)。さらに免疫力が低下しないよう、食事や睡眠をきちんととるなど、規則正しい生活に努めましょう。持病が肺炎発症のきっかけにもなるので、持病のある人は特に注意が必要です。

◆高齢者に多い誤嚥(ごえん)性肺炎とは

高齢になると気管に入ったものを咳で外に出す力や、飲み込む力が弱くなり、誤嚥(飲食物や唾液が誤って気管に入ってしまう)が起こりやすくなります。その際、唾液に肺炎球菌などの細菌が含まれていると、それが肺に入り込み、「誤嚥性肺炎」という肺炎を発症してしまいます。誤嚥性肺炎は食事中だけでなく、睡眠中に唾液が肺に流れ込んで発症することもあります。

<誤嚥性肺炎を予防するには>
●口のなかを清潔に。食後は歯磨きや入れ歯の洗浄を欠かさず行いましょう(食後の舌磨きも効果的です)。
●食事中はテレビを消し、食事に集中できる環境を整えましょう。
●食事は一口で食べる量を少なめにし、ゆっくりと食べましょう。食事前に水分を摂ると、のどの通りがスムーズになります。
●体を起こして食事をし、食後も2時間程度は横にならないようにしましょう。
※歯がかけていると誤嚥の原因になるので、歯の具合が悪い人は治療を受けましょう。

見逃されがちな高齢者の肺炎を発見するには、家族や介護者の気づきも重要です。特に、脳梗塞、パーキンソン病、認知症などの持病がある場合は、嚥下障害が起こりやすく、それが誤嚥性肺炎の発症につながるため、食事の内容にも工夫が必要です。「ALSOK ジョイライフ」の各施設では、栄養面に配慮するほか、飲み込み・噛み砕きの困難な方のために、とろみをつけたり細かく刻むなどのお食事を提供しています。