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元気な今から取り組みたい! 介護予防のススメ

「介護が必要になったらどうしよう……」
このような不安を抱く人も多いのではないでしょうか。

一日でも長く自分らしい人生を楽しむためには、元気なうちから「介護予防」に取り組むことが大切です。

介護予防とは、その名のとおり「高齢者の介護を予防する」アプローチのこと。
世界有数の長寿国である日本では、介護保険制度に「介護予防のサービス」を取り入れているのですが、あまり知られていないという側面もあります。

そこで、この記事では「介護予防とは何か」について詳しく解説します。
自分でできる介護予防から、介護予防サービスの種類までご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

介護予防とは?

厚生労働省によると、介護予防は以下のように定義されています。
 

  • 要介護状態の発生をできる限り防ぐ(遅らせる)こと
  • 要介護状態の場合は、悪化をできる限り防ぎ、軽減を目指すこと

出典:第1章 介護予防について,P1
 

いつ介護が必要になるかは、個人差が大きく、一概には言えません。
そこで、1つの目安となるのが、平均寿命と健康寿命の差です。健康寿命とは、健康上の問題なく、日常生活を送れる期間を指します。

下記の表は、厚生労働省が公表する「平均寿命と健康寿命の差(2019年)」のものです。

2019年のデータによると、介護が必要になる期間は男性が8. 73年、女性が12. 06年となっています。「想像していたよりも長い」と感じる人も少なくないでしょう。
しかし、健康寿命を延ばすことができれば、介護が必要な期間は短くなります。

そのため、介護が必要になってから行動するのではなく、元気なうちに「介護なしで生活できる状態」を目指すことが重要です。

出典:平均寿命と健康寿命 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

介護予防には、次の3つの方法があります。

  1. 自分で介護予防に取り組む
  2. 市町村の「介護予防教室」に参加する
  3. 「介護予防サービス」を利用する

それぞれ順番に解説していきます。

自分で介護予防に取り組む

自分で介護予防に取り組みたい人は、厚生労働省の「基本チェックリスト」を活用しましょう。基本チェックリストとは、高齢者の生活機能レベルを把握するためのもので、25の質問に回答すると、「介護予防のために何をすればいいのか」が見えてきます。

ここでは、基本チェックリストを項目別に取り上げ、自分でできる簡単な介護予防の取り組み例をご紹介します。

このチェックリストは、要介護申請を検討する材料にもなります。各項目で要注意に該当する人は、市町村の予防支援が受けられる可能性があるので、地域包括支援センターなどで確認してみましょう。

出典:表4 基本チェックリスト

生活状況のチェック

  質問 回答 点数
1 バスや電車で 1 人で外出していますか 0.はい 1.いいえ  
2 日用品の買い物をしていますか 0.はい 1.いいえ  
3 預貯金の出し入れをしていますか 0.はい 1.いいえ  
4 友人の家を訪ねていますか 0.はい 1.いいえ  
5 家族や友人の相談にのっていますか 0.はい 1.いいえ  
1~5の合計  

<自分でできる介護予防の取り組み(例)>

  • 外出の機会を増やす
  • 人との会話や交流を増やす
     

運動機能のチェック

  質問 回答 点数
6 階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか 0.はい 1.いいえ  
7 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか 0.はい 1.いいえ  
8 15 分位続けて歩いていますか 0.はい 1.いいえ  
9 この 1 年間に転んだことがありますか 1.はい 0.いいえ  
10 転倒に対する不安は大きいですか 1.はい 0.いいえ  
6~10の合計  

11〜12の合計が2点以上の場合は、要注意です。

<自分でできる介護予防の取り組み(例)>

  • 栄養バランスの良い食事を心がける
  • 暴飲暴食はしない

口腔機能のチェック

  質問 回答 点数
13 半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか 1.はい 0.いいえ  
14 お茶や汁物などでむせることがありますか 1.はい 0.いいえ  
15 口の渇きが気になりますか 1.はい 0.いいえ  
13~15の合計  

13〜15の合計が2点以上の場合は、要注意です。

<自分でできる介護予防の取り組み(例)>

  • よく噛んでゆっくり食べる
  • うがいや歯磨きをしっかり行う
  • 定期的に歯科を受診し、口腔の清潔を保つ
     

閉じこもりのチェック

  質問 回答 点数
16 週に1回以上は外出していますか 0.はい 1.いいえ  
17 昨年と比べて外出の回数が減っていますか 1.はい 0.いいえ  
16~17の合計  

16の回答が<1.いいえ>の場合、閉じこもりの恐れがあり、要注意となります。

<自分でできる介護予防の取り組み(例)>

  • 趣味や地域の集まりに参加する
  • 外出の機会を増やす
     

認知機能のチェック

  質問 回答 点数
18 周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言われますか 1.はい 0.いいえ  
19 自分で電話番号を調べて、電話をかけていますか 0.はい 1.いいえ  
20 今日が何月何日かわからない時がありますか 1.はい 0.いいえ  
18~20の合計  

18〜20の合計が1点以上の場合は、要注意です。

<自分でできる介護予防の取り組み(例)>

  • 人と会話や交流をする
  • 聴力検査をし、必要なら補聴器をつける
     

うつのチェック

  質問 回答 点数
21 (ここ2週間)毎日の生活に充実感がない 1.はい 0.いいえ  
22 (ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった 1.はい 0.いいえ  
23 (ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる 1.はい 0.いいえ  
24 (ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない 1.はい 0.いいえ  
25 (ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする 1.はい 0.いいえ  
21~25の合計  

21〜25の合計が2点以上の場合は、要注意です。

<自分でできる介護予防の取り組み(例)>

  • 日光を浴び、規則正しい生活をする
  • 状態に変化がなければ、かかりつけ医に相談する
     

市町村の「介護予防教室」に参加する

市町村では、介護予防の観点から役立つサービスを提供しています。
地域に住む65歳以上の人を対象とした「介護予防教室」もその1つです。

介護予防教室とは、高齢者が「健康づくりに取り組むきっかけとなる場所」のことです。
介護予防教室で行われる内容は地域によって異なります。

<介護予防教室の内容一例>

  • 体操教室
  • 趣味活動
  • 脳トレ
  • 転倒予防・運動教室
  • 認知症予防プログラム
  • 栄養改善指導
  • 健康講座
  • 茶話会  …など

「介護予防サービス」を利用する

介護保険で要支援1または2と認定されると、以下の12の介護予防サービスを利用することができます。
自宅への訪問を受けて利用するサービス

  • 訪問入浴

  • 訪問看護

  • 訪問リハビリテーション

施設に通って利用するサービス

  • 通所リハビリテーション

  • 認知症対応型通所介護

施設に短期間宿泊して利用するサービス

  • 短期入所生活介護(ショートステイ)

  • 短期入所療養介護

施設などで生活して利用するサービス

  • 特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム等)

  • 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)※要支援2のみ

訪問・通い・宿泊で利用できるサービス

  • 小規模多機能型居宅介護

福祉用具の負担軽減ができるサービス

  • 福祉用具貸与

  • 特定福祉用具販売

介護予防サービスを利用するためには、ケアマネジャーに「ケアプラン」を作成してもらう必要があります。

介護予防サービスが気になる人は、ご自宅近くの地域包括支援センターで相談してみましょう。ご自分が「介護予防サービスを利用できるのか」、「どのようなサービスが受けられるのか」ということだけでなく、必要に応じてケアマネジャーを紹介してもらえます。

元気なうちに施設に入居するという選択肢もある

「施設に入るのは日常生活に支障が出てからでいい」と考える人も少なくありませんが、元気なうちに入居するのも賢い選択です。

<元気なうちに施設に入居するメリット>

  • 自分が納得できる(気に入る)施設を選べる
  • いざという時に、不安になったり、慌てたりしない

ただし、次の2つに注意して施設を選びましょう。

  具体的な注意点
元気な人が満足できる施設か
  • 自宅と変わらない暮らしができるか
  • レクリエーションやイベントが豊富か
  • プライバシーが配慮されているか
  • 家族が訪問しやすい場所にあるか
介護が必要になった時に対応可能か
  • 認知症になっても対応可能か
  • 看取りが対応可能か

ALSOKジョイライフでは、この2つを満たしたお元気な方に最適なお住まいを提供しています。

「現在と同じように自由に過ごしたい」「毎日を楽しめる環境がいい」という方に特におすすめとなっていますので、以下より施設の詳細をチェックしてみてください。

まとめ

いつまでも自立した生活を続けるためには、元気な今から介護予防に関心を持つことが大切です。
ALSOKジョイライフの施設では、介護予防の観点から機能訓練に取り組み、さまざまなレクリエーションをご提供するなど、ご入居者さまの元気な毎日をご支援しています。
施設の様子は当社のブログでご紹介していますので、ぜひご覧ください。