なるほど、そうなんだ!“施設の選び方”のポイントを解説します!
こんにちは。今回は入居施設の選び方について解説いたします。入居施設といっても大変多くのサービス種別がありますが、ご利用様のニーズとして代表的なポイント、2点より考察していきます。
①お元気な時から入居し、介護が必要になっても住み続けたい
②日常的な介護サポートが充実している施設を選びたい
今回は①の「介護付き有料老人ホーム」を中心に具体的な選定ポイントを解説していきます。
お元気だからこそ、重要視したいポイント
まだまだご自宅にてアクティブな暮らしを満喫されている高齢者の方でも、「健康面」「生活面」で不安を感じ、元気な時から、ご自身に最適な「暮らし」を模索すべく、入居施設を検討される場合があります。
一般論ですが、介護が必要になったタイミングで「住み慣れたご自宅」から「入居施設」に移り住み、生活スタイルが大きく変化することについて、心的ご負担を感じる場合も多いと聞きます。
お元気な時だからこそ、このタイミングでご自身にあった「快適な住環境」を選択することは、とても重要です。
数ある選定ポイントの中で代表的な項目をお伝えいたします。
立地条件~まだまだアクティブに暮らしたい
お元気なうちは、買い物やレジャーを楽しむにあたって、利便性はとても重要です。駅から徒歩圏内であるか、シャトルバスの運行有無など、外出しやすい環境であると同時に、ご家族やご友人が施設に訪問しやすいかどうかもポイントです。
介護付き有料老人ホームにおいては、行政の許認可の関係もあり新規開設数の伸びは鈍化しており、立地条件の良い施設は中々空きがでないケースも増えています。
建物本体と共用部分について
どうしても築年数が浅い施設に目がいきがちですが、昨今の建築資材高騰の影響もあり、躯体自体にしっかりコストをかけた作りである点において、実は既存施設のほうに軍配が挙がるケースが多いと見ています。
ご自身の居室での快適性はもちろんのこと、共用部分の充実が生活に彩りを添えることに繋がり、「QOL=生活の質」向上に寄与します。またハード面だけでなく、「築年数の期間=施設ノウハウの蓄積」とも言え、提供される自費サービスの内容や見学時のスタッフ対応なども注視するポイントとなります。
一般居室から介護居室へ移り住みが可能であるか
多くのご利用者は介護サービスが必要になった際、住み慣れた「今の環境」を継続したいとのニーズは高いと見ています。
同じ施設内において、ご利用者の状態に応じて適切な支援が出来ることが求められます。介護居室に移り住み、いままで住み慣れた住環境を継続できることが、ご自身にとって大きな安心につながることは言うまでもありません。
複数の入居系施設を運営しており、サービス提供内容にバリエーションがある法人については、自費サービスから医療面まで幅広くサービス提供できる人材を多く有しており、気になる提供サービスの詳細について、見学時、遠慮なくご確認したほうがよいと思います。
サービスの質の“原資”であるスタッフの教育体制
提供される介護サービスの「質」については、施設に在籍される職員にかかっています。昨今、介護業界の就労環境についてネガティブな報道が多いですが、介護業界に入職を希望される方の多くが「人に寄り添う介護に携わりたい」「人生に彩りを添えるクリエイティブな仕事でありたい」など、高い志を持っていらっしゃいます。
入職時の「思い」を実際に提供されるサービスへ「実現して」いくには、継続的な教育体制と経験、獲得スキルに応じたキャリアアップ制度が欠かせません。HR(ヒューマンリソース)産業である「介護」では、お仕事の成果が「数値」などで計りにくい部分もありますが、施設によって独自の取り組み評価制度で人材の定着を実現しているケースを着目しています。
職員の取り組み姿勢や教育体制などの情報に触れることで、実は施設で提供されるサービスの「質」の一端を垣間見ることができます。
ブログ記事からわかる、“施設の雰囲気“について
施設を選ぶ際、多くの方が「施設のホームページ」や「比較サイト」などより情報収集されるのではないでしょうか。
必要な情報の取得はもちろんのこと、多くの施設で取り組まれている、ホームページ上で公開されている「ブログ記事」に注目したいと思います。個人情報保護観点より、どうしても露出コンテンツとして「行事食」「レクレーション」「リハビリの様子」などに偏りがちな風潮がありますが、注目ポイントはブログ記事の中の「コメント」にあると見ています。
現在、入居されておられるご利用者様の「生の声」から、「施設の雰囲気」や「職員の介護業務に向き合う姿勢」などが読み取れます。事前にブログ記事で感じた印象と、実際の見学時での感触はイコールである場合が多く、施設を選ぶ上で重要な要素の一つであると言えます。
執筆者プロフィール
& Consulting Firm 代表 沖本 崇(静岡県静岡市)