高齢者におすすめのタブレット選び「使いやすさ重視の機種と活用法を解説」
最近、60代、70代、80代の方もタブレットを使う方が増えています。スマートフォンよりも大きい画面で文字や画像を大きく表示でき、タブレットは「ちょうどよい選択肢」となっています。
でも、「どんなタブレットを選べばよいかわからない」「せっかく買っても使いこなせるかな」といった不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、高齢の方が使用するためのタブレットを選ぶときに知っておきたいポイントと、毎日の暮らしをもっと豊かにするための活用方法をご紹介します。
高齢者にタブレットがおすすめの理由
タブレットが多くの高齢の方からも支持される理由は、スマートフォンとパソコンの良いところを合わせ持っているからです。
- スマートフォンより画面が大きく、文字や画像が見やすい
- パソコンより軽量で持ち運びやすく、操作も比較的わかりやすい
- 情報収集やコミュニケーションツールとしても活用できる
- 認知症予防や脳トレにも効果的なアプリもある
- 外出が難しいときこそ家族や外との「つながり」の道具にもなる
画面を指で直接触って操作する直感的な方法は、機械が苦手な方にも理解しやすく、慣れるまでの時間も短くて済みます。離れて暮らすお子さんやお孫さんとのビデオ通話や、脳トレゲームなど、タブレットがあることで人とのつながりが深まり、脳の活性化にもつながります。
「興味はあるけど、何を選べばいいのかわからない」かもしれません。確かにタブレットもいろいろあって、迷います。そこで、高齢者におすすめのタブレット選びのポイントを次で解説しましょう。
高齢者向けタブレットの選び方のポイント
高齢者向けのタブレットを選ぶ際は、ご家族が普段使っているOS(iOSやAndroidなど)と同じものを選ぶのがおすすめです。OSが同じであれば、たとえ端末のメーカーが異なっていても、操作方法や画面の構成、使えるアプリに共通点が多く、わからないことがあってもご家族がサポートしやすくなります。そのため、ご本人にとっても安心して使い続けやすくなるでしょう。
このほかにも、高齢者の方が使いやすいタブレットにはいくつかの特徴があります。以下にご紹介いたします。
高齢者が使いやすいタブレット画面サイズ
- 8インチ未満
- 手に収まりやすいサイズ感
- 電子書籍を読む、持ち運びしやすい
- 10インチ前後
- 画面サイズも程よく大きく、文字や画像も見やすい
- テレビ電話や動画視聴もしやすい
- 12インチ以上
- 大画面で楽しめる
- テーブルに据え置きでテレビやパソコン代わりに
10インチ前後のタブレットであれば、文字や画像も見やすく画面のタップなども操作しやすいため高齢者にもお勧めです。
軽量性を重視する(目安は500g以下)
読書や動画資料など、タブレットを長時間使用することを考えると、軽さは非常に重要なポイントです。
500グラム以下のモデルを選ぶことで、手や腕への負担を軽減できます。ペットボトル1本分程度の重さと考えると、持ちやすさがイメージできるのではないでしょうか。
高齢者向け機能の充実度
- 文字サイズの拡大縮小機能
- 音声入力機能(話すだけで文字入力ができる)
- 画面の明るさ自動調整機能
- 音量の調整幅が広い
これらの機能があることで、視力や聴力の変化にも対応しやすくなります。特に文字サイズの調整機能は高齢者にはとても便利なので、必須です。
購入後のサポートの手厚さ
- 電話でのサポート窓口があるか
- 近くに実店舗があるか
- 操作方法を教えてくれるサービスがあるか
- 設定代行サービスがあるか
困ったときに相談できる体制があることは安心材料になります。特に電話でのサポート窓口があると、操作に困ったときでも安心です。販売店や店舗で初心者向けのタブレット教室を開催しているところもあるので、購入する際には要チェックポイントです。
ご家族が使用しているのと同じタブレットを選ぶと、操作方法を教えてもらいやすいというメリットがあります。同じ機種やモデルなら電話で「文字をもっと大きく表示したいんだけど」「左上に設定って書いてあるところがない?」とやり取りもスムーズです。
こうしたポイントを踏まえて、次では具体的におすすめの機種をご紹介していきます。
高齢者に、おすすめのタブレット機種例
高齢者の方に、おすすめの機種を3つピックアップしました。購入の際には店頭で実際にタブレットを操作して比較してみることをお勧めします。
※2025年8月時点での機種情報を参考にしています。
幅広い年代の方に使われている「iPad(Apple)」
直感的でわかりやすい操作性が特徴。家族がiPhoneを使っていれば、FaceTime(ビデオ通話機能)で相手の顔を見ながらお話しができます。
- Apple製品を使用しているとデータやアプリの同期もできる
- 家族もiPadやiPhoneを使っている
- 利用している人が多いので、使い方などで困った場合も相談しやすい場合も
「LUCA(アイリスオーヤマ)」
画面の明るさも自動調節してくれ、操作性も良く、扱いやすいタブレット。電話での問い合わせ対応もあるので、知人や身内にいちいち聞くのが面倒…という方にピッタリです。
- 操作方法や機能など困ったときの電話窓口サポートが嬉しい
Fire タブレット(Amazon)
動画や電子書籍が充実しています。Amazonプライム会員なら、さらにお得にコンテンツを楽しめます。費用を抑えたい方に向いています。
- 動画や音声視聴を楽しみたい方
- リーズナブルなタブレットを探している方
どの機種を選ぶにしても、実際に店頭で触ってみて、手に持った感じや画面の見え方を確認することをおすすめします。
タブレット選びで大切なのは、使うご本人が「見やすい」「持ちやすい」と感じることです。ご家族がサポートされる場合も、まずはご本人に実際に触っていただき、感想を聞いてからアドバイスするとよいでしょう。
予算を決めてから店舗に足を運び、何台か比較しながら選ぶ方法がおすすめです。もしも外出が難しいのであれば、公式サイトで詳しい解説を見て、詳しい知人や家族の意見も聞いた上で選ぶと安心です。
では、タブレットを手に入れたら、どのような使い方ができるのでしょうか。次では、日常生活をより豊かにする活用方法をご紹介します。
タブレットの活用例「高齢者の暮らしに役立つ使い方」
タブレットは買って終わりではありません。どのように活用するかで、毎日の暮らしが大きく変わります。ここでは、高齢の方に特に喜ばれている活用方法をご紹介します。
コミュニケーション「大切な人とのつながりを深める」
- LINE(ライン)での家族・友人との連絡
文字だけでなく、写真や音声メッセージも送れます。既読機能があるので、メッセージが届いたかどうかもわかって安心です。 - Zoomなどでのビデオ通話
離れて暮らすお子さんやお孫さんと顔を見ながらお話しでき、成長を間近で感じられます。
エンターテインメント「好きなことをもっと楽しく」
- YouTubeでの動画視聴
昔懐かしい歌手の動画、料理のレシピ、体操の動画など、興味のあるコンテンツを自由に楽しめます。 - 電子書籍での読書
文字の大きさを自由に調整できるため、老眼でも読書を楽しめます。1台のタブレットでさまざまな本を読むことができます。断捨離を考えている方には、増える一方の書籍を整理し、タブレットひとつで好きな本をいつでも読めるのも魅力です。
健康管理「自分の体を大切にする」
- 歩数計・血圧記録アプリ
毎日の歩数や血圧を記録して、グラフで変化を確認できます。病院への受診時にデータを見せることもできて便利です。 - 服薬管理アプリ
飲み忘れを防ぐアラーム機能があり、複数の薬を服用している場合に特に役立ちます。
脳トレ・認知症予防「楽しく脳を活性化」
数独・クロスワードパズル、記憶力向上ゲーム、漢字練習アプリなど、楽しみながら脳を鍛えられるコンテンツが豊富にあります。
ChatGPT(チャットGPT)「AIと会話!新しいコミュニケーションに挑戦」
最近注目されているのが、AI(人工知能)との会話です。わからないことを聞いたり、昔の思い出について話したり、クイズを出してもらったりと、実にいろいろなことができます。話しかけると、『すごいですね!』『なるほど、それでどうなったのですか?』などと対話が続き、まるで誰かと会話しているようです。認知症予防の一環として活用される方も増えており、新しいタブレットの使い方として注目されています。
日常生活支援「毎日をもっと便利に」
天気予報、ニュース、買い物アプリなど、日常生活を支援するアプリを活用することで、外出が困難な日でも必要な情報を得たり、買い物ができたりします。
これらの活用方法を参考に、まずは興味のあるものから試してみてください。使い方に慣れてくると、きっと「もっと早く始めればよかった」と思えるはずです。
まとめ 豊かなシニアライフへの新しい扉「タブレットで広がる可能性」
「機械は苦手だから」と諦める前に、まずは店頭でタブレットに触れてみてください。ひとりでも充分に楽しめて、さまざまなことに挑戦できます。ご家族の方も、一緒に店舗を訪れて、ご本人が安心して使えるよう見守りながらサポートしてあげてください。
タブレットは、シニア世代の方にとって新しい可能性を開く扉となります。離れて暮らすご家族にとっても、日常の様子を知ったり、顔を見ながらお話ししたりできる貴重なコミュニケーションツールです。タブレットという新しい相棒と一緒に、より充実したシニアライフを送ってみませんか。